梅田君の「自学ノート」に思う
先日のNHKスペシャルで特集を組まれていた梅田明日佳君の「自学ノート」を観て感じたことをお話ししたい。
この半年で7度再放送されている特集なので、ご覧になった方も多いのではないか。
北九州市出身の高校二年の男の子、梅田明日佳君が主人公。
子どもノンフィクション文学賞を受賞されている
彼は、社交的ではなく、どちらかというと自分の好きなことを、黙々とこなすタイプ。
彼の宝物が、このNHKの番組の主題である、「自学ノート」である。
「自学ノート」とは、梅田明日佳君が、日々の新聞から自分のピンとくる記事を切り抜いて、日々の自分の日々のトピックとして、大学ノートに感想と共に整理をしたものである。
小学五年生から毎日欠かさずトピックを整理して何冊も大学ノートが溜まっている。
この大学ノートが、彼が住む地域の、時計屋の社長や、地元の有力企業の社員さんなどと、この「梅田君」を繋ぐ架け橋になっているのである。
「メーテルが僕名前を呼んでくれた」。
福岡県北九州市は松本零士氏の故郷としても有名でメーテルに扮した女性が、小倉駅前の観光窓口で、出迎えをしてくれるそだ。
梅田君はメーテルが大好きなので、さっそく、自学ノートを使うことでメーテルと繋がりを持つことが出来たのだ。
「ねくらで、協調性は無く、友達はいない」。
梅田君の「自学ノート」は、ややもすれば単なる小学生が付けてる日記帳に過ぎなかったはず。番組では、梅田君のご両親も出てこられるのだが、小学生のころは、梅田君の性格のことでかなり苦労をされたということだ。
二人の子供を育てた身として、痛いほど大変さが伺える。
千葉大学の一川 誠准教授によれば、「時間の感じ方」と「錯覚」には相関があるのだと言う。
『年齢を重ねていくとモノを見て判断するのにも時間が掛かるようになる。実際には時計の刻む1分、1時間、1日、1年は心的時計と比べると早く進んでいるため、あっという間に時間が経った気になる』と言うのである。
言いかえれば、モノを見て判断することを、子供時代のように増やすことができれば、時間は長く感じられる、という理屈である。
梅田君は自学ノートを使って、すくなくとも7年間は非常に「濃い時間」を過ごしていたわけだ。
しかも、番組の最後に彼が言った言葉は「この自学ノートは僕の宝物です」。
私はというと、昭和生まれで、先日52歳になり年齢的には立派な壮年世代だ。
ただ、週末は時間があれば海に波乗りに出かけることが楽しみな壮年である。
週末の海に向けて、2年ほど前からヨガも初めてみた。
この冬はsnow surfingにも取り組むつもりだ。
人に何を言われようが、愚直に前向きに必死に生きている、梅田君に感動した。
梅田君に負けないように、50代も、もっとアクティブに人生を謳歌しようではないか。